テキスト ボックス: V 日本におけるゲーミングビジネスの現状公営ギャンブル

公営競技として、競艇、競馬、競輪、オートレースが認められていますが、それらは戦後すぐ始まったもので、その当初の目的としては、社会資本の整備、福祉財源の確保が掲げられていました。しかし、現状の公営競技は当初の目的を果たしつつも、むしろレジャーとしての性格が強くなってきております。

 日本の公営競技の年間売上金額2000年度は、

*競艇     約13,348億円(1996年度・約18,840億円)

*中央競馬   約34,348億円(1997年度・約4兆円)

*地方競馬   約5,606億円(1997年度・約7,000億円)

*競輪     約12,372億円(1996年度・約18,440億円)

*オートレース 約1,355億円(1996年度・約2,680億円)

となっています。なお宝くじは2000年度約9,548億円(1997年度・約7,800億円)です。

 

@ 公営競技の目的と収益の使途

 

目 的

収益の使途

控除率

法案通過

監 督

競  艇

モーターボート等船舶に関する事業、海事思想の普及、観光事業、体育等公益事業の振興、地方財政の健全化

施行者は、体育等公益事業、その他、住民福祉の増進を図るため、必要な財源に当てるように努める

25

昭和26

国土交通大臣

中央競馬

競馬の健全な発展、馬の改良等畜産の振興に寄与する

国は、国庫納付金の額に相当する金額の3/4を畜産振興、1/4を社会福祉事業に当てる

25

昭和23

農林水産大臣

地方競馬

財政上の特別な事情があるとき。(地方財政の健全化)

施行者は、畜産の振興並びに体育等公益事業、その他、災害復旧に必要な経費の財源に当てるよう努める

25

昭和23

農林水産大臣

競  輪

自転車等機械工業、体育等公益事業の振興、地方財政の健全化を図る

施行者は、自転車等機械工業並びに体育等公益事業、その他住民の福祉の増進を図るために必要な財源にあてるように努める

25

昭和23

経産大臣

小型自動車競走(オートレース)

 

小型自動車等機械工業、体育等公益事業の振興及び地方財政の健全化を図る

施行者は、小型自動車等機械工業並びに体育等公益事業、その他、住民の福祉の増進を図るために必要な財源に当てるように努める

25

昭和25

経産大臣

 

A 宝くじの目的と収益の使途

 

目 的

収益の使途

控除率

法案通過

監 督

宝くじ

国民生活の基盤整備等

収益金は地方自治体に納められ、公共事業等に使用。

40

昭和23

自治大臣

 

B サッカーくじ(toto)の目的と収益の使途

 

目 的

収益の使途

控除率

法案通過

監 督

サッカーくじ

スポーツ振興等

払戻金、経費を除いた35%を、地方自治体のスポーツ事業、スポーツ団体、国庫に1/3ずつ配分。

50%   

(当面は47)

平成10

文部科学大臣

 

C衰退する公営ギャンブル

 20011114日付け日本経済新聞に「地方公営ギャンブルを主催する全国155の事業主体のうち赤字に陥っているのは74と半分弱に達している。撤退を決めた地方都市も34になっている」と掲載されておりました。1991年のピーク時に比較して、売上額は総額(競艇・競馬・競輪・オートレース)3分の2に落ち込み、2000年度の前年比でも10.8%減少しているとのことです。自治体収入の減少はもっと深刻で、ピークの1991年に比較して、1999年の自治体への繰入額は競艇で5分の1、競輪で6分の1、競馬で7分の1、オートレースは20分の1といわれています。大分県中津競馬は20013月を持って中止。2001年度中を最後に新潟公営競馬、北九州市の門司競輪、兵庫県の西宮、甲子園競輪が姿を消すことになりました。

 

2、パチンコ

単なる一時の娯楽という位置付け(刑法上)であるパチンコはどうでしょうか。パチンコ人口は約3,000万人と言われており、年間約28兆円(2000年度)の売上があります。パチンコは本来換金できないはずですが、三店方式という便宜的な方法でそれが法的にクリアーされ、勝った人の大部分が換金している状況を見れば、パチンコがギャンブルではないと言い難いでしょう。北海道は、2001年秋、独自の法定外目的税として全国初のパチンコ税導入を目指し、業界団体と調整を始めました。財政難で苦しむ地方も今後このような動きは各地で起こり得ると考えられます。

 

 

3、賭博で摘発されるカジノバー

200176日の毎日新聞の報道によれば、「75日深夜、東京都港区六本木3のカジノ店「トリトン」を摘発し、店長と従業員20人、客16人を賭博開帳図利などの疑いで現行犯逮捕しました。店内でトランプを使った「バカラ賭博」や「ルーレット賭博」をした疑いです。また、19981223日の中日新聞の記事でインターネットを通じて、ルーレットやポーカー、中央競馬会のレースに賭ける「オンラインカジノ」のホームページが増加しているとあり、海外に拠点を置いていても、国内で参加すれば賭博罪、競馬法違反に当たると報じています。

このようなカジノは、一般的に「アングラカジノ」と呼ばれ、日本全国にどれくらいあるか実態はつかめていません。「アングラカジノ」は組織暴力団の資金源になっているとも言われています。カジノは、トランプとテーブルだけあれば、コストもかからず、どこでもできることから、よりアングラ化が進む傾向にあります。